知恵
女性ホルモンを補ってバランスを整え
更年期を快適に!
薬で女性ホルモンを補う、更年期症状の治療法
更年期症状がひどい場合、一人ひとりに合った治療を行うことで症状を軽くすることができます。医師との相談の上、自分に無理のない方法を選択しましょう。ここでは更年期症状の緩和によく実施されている治療法について紹介します。
HRT(Hormone Replacement Therapy)

ホルモン・リプレースメント・セラピーは、減少した女性ホルモン(エストロゲン)を外から補充する療法です。卵巣からのエストロゲンの分泌の減少を補充して埋め合わせすることで、更年期というホルモンバランスが崩れていく時期の心身を整えていきます。
HRTで使われる主なホルモン薬
分類 | 結合型エストロゲン | エストラジオール | エストラジオールと プロゲステロンの合剤 | エストリオール | プロゲステロン剤 |
---|---|---|---|---|---|
製品名 | プレマリン錠 | ジュリナ錠 エストラーナテープ ディビゲル | メノエイドコンビパッチ ウェールナラ配合剤 | エストリール錠 ホーリン錠 エストリール腟錠 ホーリンV腟用錠 | プロペラ プロゲストン錠 ヒスロン錠など |
剤形 | 錠剤 | 錠剤 パッチ剤 ゲル剤 | パッチ剤 錠剤 | 錠剤 錠剤 錠剤 | 錠剤 |
投与経路 | 経口 | 経口 経皮吸収 経皮吸収 | 経皮吸収 経口 | 経口 経腟 経腟 | 経口 |
低用量ピル療法
ピルとは、卵巣から分泌される女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンを合成したものです。避妊や子宮内膜症の治療に用いられていますが、更年期障害の治療にも使用されます。
低用量とはいいますが、昔のピルよりは低用量という意味であり、HRTよりも高用量(ホルモン量が多い)なので注意が必要です。
女性ホルモンを直接補う治療法とは異なるものの、心身のバランスを整え、穏やかに効いていく漢方療法も根強い支持を集めています。
漢方療法

更年期症状のあらわれ方の強さには、それぞれの方の体質の違い、考え方の違い、現在おかれている環境のストレス度の違い、などが関わっていると考えられています。
漢方療法は、複数の生薬を含むため1剤で幅広い対応が可能なのが特徴です。
更年期症状に使われる主な漢方薬
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 加味逍遥散(かみしょうようさん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 女神酸(にょしんさん)
- 紫胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)など
大豆由来のイソフラボンから
つくられる「エクオール」

エストロゲン(女性ホルモン)に似た働きをする栄養素としては、大豆イソフラボンがよく知られています。最近の研究で、その働きのもとになっているのが「エクオール」という物質であることが分かってきました。大豆由来のイソフラボンが、腸内細菌によって「エクオール」に変わり、エストロゲンによく似たパワーを発揮していたのです。
今では、この「エクオール」をサプリメントで手軽に摂ることが可能になっています。
更年期のケアはもちろん、自分にあったサプリメントを上手に活用することがウェル・エイジングを叶える秘訣といえそうです。
5分で理解。エクオールと更年期
ゆらぎ世代の女性にエクオール
女性ホルモンを補って
バランスを整え更年期を快適に!
- 薬で女性ホルモンを補う、更年期症状の治療法
- 更年期の検査と問診にあたっての注意点
- 知っておきたいホルモン補充療法の副作用と注意点