知恵
更年期について知っておきましょう
更年期症状が強くでる人、でない人

更年期症状の現れかたは個人差が大きく、つらい症状が強く現れる人もいれば、ほとんど出ない人もいます。そうした違いがなぜ起こるのか、詳しいことはまだ十分に分かっていませんが、次のような要素が関わっていると考えられています。
- 卵巣機能の低下の程度の違い
- 気質の違い(性格や感性、ストレスの受け止め方)
- 生活環境の違い(人間関係、介護問題、肉親の死など)
- 生活習慣の違い(バランスの悪い食事、睡眠不足、喫煙、運動不足) など
さらに、最近話題になっていることの一つに、体質と食生活の関係があります。大豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることがよく知られていますが、実は大豆そのものではなく、腸内でイソフラボンから作られる成分「エクオール」に大豆イソフラボンを上回る作用があることが注目されているのです。しかし、全ての人がこの「エクオール」を産生できる訳ではありません。エクオールを腸内で産生できるのは日本人で約5割、欧米人で約3割しかいません。つまり、大豆イソフラボンを摂っても、腸内細菌の違いによってエクオールが産生されず、女性ホルモン様の働きがあまり期待できない人がいるということなのです。そのため、現在では、サプリメントとしてエクオールそのものを摂れるような製品も作られています。乳酸菌発酵で作られたエクオール含有食品において更年期の症状の改善に効果を発揮したというデータもあり、更年期の悩みがある女性の一つの選択肢と考えられます。
