乳癌のことで困った時の相談先、セカンドオピニオンについて知る

心の問題だけでなく、仕事や福祉制度に関する事、転院や在宅介護のことなどで悩みやトラブルを抱えている場合は、病院の相談窓口を利用してはいかがでしょうか。

相談の内容に応じて、専門の看護師やソーシャルワーカーなどから必要なサポートを受けることができます。
通院している施設に相談室や窓口がない場合は、地域がん診療拠点病院の相談室に連絡して問い合わせることも可能です。

乳腺専門医のいる施設は、ネット上で調べることができます。
「日本乳癌学会」のホームページでは、地域別に学会認定の施設や乳腺専門医の名簿を公開していますので、参考になります。名簿にない施設でも、乳癌の検査ができるところは他にもありますので、受診を考えたときは、電話などで専門医の有無などを確認すると良いでしょう。

日本乳癌学会

http://www.jbcs.gr.jp/新しいウィンドウが開きます

心の相談

気持ちの落ち込みが長く続く場合は、自分の今の気持ちを誰かに聞いてもらいましょう。ご家族でも友人でも、医師や同じ体験を持つ仲間でもかまいません。気持ちを話すことで、問題が整理されたり、不安感が和らぐことも多いものです。

それでも強い不安感を感じ、食欲がない、眠れない、心臓がドキドキする、といった症状が続く場合は、心の専門家(精神科医、診療内科医、心理療法士など)に相談して、カウンセリングや薬による治療を受けることも大切です。

医療機関によっては、「グループ療法」を行っているところもあります。グループセラピーとは、同じ病気の患者さん同士が集まり、グループで話しをすることで、病気に取り組む新たな気落ちと方法を見つけている方法の一つです。

同じ経験を持つ患者さんと話すことで、気持ちが軽くなったり、療養生活を快適に送る知恵が得られることもあります。

よい相談の仕方 4つのポイント

  1. その1 1人で考え込まない

    家族も大切な相談相手です。担当医や看護婦、ソーシャルワーカーなどの医療スタッフも悩みを聞いてくれます。その際、できれば要領よく質問できるように、あらかじめ相談事項をノートなどにまとめておくとよいでしょう。

  2. その2 どんなことでも相談しよう

    回答がなさそうで尋ねて仕方がないと思えることでも、自分の気持ちや、得た情報を整理するためには、相談することが役立ちます。話を聞いてもらうだけで、気分が落ち着くこともあります。

  3. その3 信頼できる情報を

    インターネットを利用する際には、信頼できるサイトを利用しましょう。あふれる情報に振り回されないことが大切です。

  4. その4 ノートを使って情報を整理

    ノートを利用して、診察や検査、相談を含むさまざまな情報を整理しながら、判断を重ねていきましょう。

山口建監修:がん相談のすすめ(公益財団法人日本対がん協会)より一部改変

また、財団法人日本対がん協会では、無料のがん相談窓口として、看護師と社会福祉士が相談に応じる電話相談「がん相談ホットライン」と、医師による電話相談や面接相談(事前予約制)を行っています。

専門家のサポートを受けることで、悩みが軽減したり、必要な対策を早めに講じることができることが期待できますので、相談したいことがあったら、一度問い合わせてみてもよいでしょう。

公益財団法人日本対がん協会「がん相談ホットライン」

http://www.jcancer.jp/新しいウィンドウが開きます

複数の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」を利用する

セカンドオピニオン イラスト

セカンドオピニオンとは、診断や治療法について、担当医とは別の医師の意見を聞き、参考にすることをいいます。

担当医から十分説明を受け、その内容に納得している人であれば、セカンドオピニオンを受ける必要性は特にありません。しかし、担当医に診断や治療方針の説明に不安があるときや、いくつかの治療方針を提示されて迷っているとき、あるいは、担当医の診断や方針に納得しているけれど、念のため確認しておきたいときなどには、セカンドオピニオンを受けてみるのもよいでしょう。別の医師の意見を聞くことで、担当医の意見を別の角度から検討することができますし、場合によっては、より納得できる治療方法が選択できることもあります。

セカンドオピニオンを希望すると、担当医が気分を害するのではないか、と心配する人もいるかもしれませんが、最近では、セカンドオピニオンを求めることは、一般的なことになってきています。
セカンドオピニオンを希望する場合は、遠慮しないで担当医に伝えましょう。

セカンドオピニオンは、通常、保険診療ではなく自由診療として行っています。専門外来を受診する場合、費用は30分1~2万円前後が多いようですが、中には数万円の費用を設定している病院もあります。設定条件など施設によって異なりますので、事前に連絡をしてから訪問するとよいでしょう。

最適な受診時期

特に決まりはありませんが、目安としては、乳癌という診断を確認したい場合や、初期治療を受ける際に、どのような選択肢があるかを確認したい場合、また、転移や再発したときには、治療方針を決める場合などが、セカンドオピニオンを受けるに適した時期といえます。

セカンドオピニオンを受ける時期(目安として)

  • 乳癌という診断を確認したい場合
  • 初期治療を受けるとき(どのような選択肢があるかを確認したい場合)
  • 転移・再発したとき(治療法や使用できる薬の種類などを知りたい場合)

受診のための準備

セカンドオピニオンを上手に受けるためには、事前の準備や心構えが大切です。重要なことは、セカンドオピニオンとして何を聞きたいかをはっきりさせておくこと。そのうえで、次のステップを心掛けるとよいでしょう。

セカンドオピニオンの上手な受け方

  1. ステップ1 担当医に「診療情報提供書」や検査データなどの資料をもらう
  2. ステップ2 セカンドオピニオンを行っている医療機関を探し、受け入れ状況や費用を確認しておく
  3. ステップ3 病期の経過と聞きたいことをまとめておく
  4. ステップ4 担当医に報告して今後のことを相談する
ステップ1
担当医にセカンドオピニオンの希望を伝えて、診療情報提供書(紹介状)などの資料を準備してもらいましょう。セカンドオピニオンは”データ持参”が原則ですので、がんの診断と治療法の決め手となった画像診断のフィルムなどの現物も準備してもらうことが大切です。
ステップ2
セカンドオピニオンを予定している医療機関に、受け入れ状況や費用などを確認しておきましょう。なかには混み合っていて、すぐに対応してもらえないところがあったり、受診時間が限られていることもあります。費用についても確認しておくとよいでしょう。
ステップ3
せっかくセカンドオピニオンを聞きにいっても、とりとめのない話で終わらせてしまっては意味がありません。時間を有効に使うために、これまでの経緯や聞きたいことをまとめておきましょう。
ステップ4
セカンドオピニオンを受けたら、セカンドオピニオン医から説明されたことや、それに対する自分の気持ちを、担当医に伝えてください。治療方針に違いがある場合は、その内容を吟味したうえで、今後のことを相談することも大切です。もし転院を希望する場合は、その旨を担当医に伝えるようにしましょう。

受診先の探し方とアドバイス

セカンドオピニオンを受けるときは、治療について十分に経験のある医療機関を受診することが大切です。大学病院などでは、セカンドオピニオンのための専門外来を設けているところもあります。

どこで受けるか迷う場合は、がん診療連携拠点病院の相談支援センターに問い合わせてみてください。その地域のセカンドオピニオン外来を行っている病院の情報を得ることができます。

他にも、インターネットを利用して検索したり、患者団体の相談窓口に聞くなどして情報収集する方法もあります。その際は、乳腺の専門医がいる施設を選ぶことが基本ですが、さらに候補を絞る場合は、施設や医師の得意分野を把握しておくとよいでしょう。たとえば、乳房再建を検討している場合は、施設の乳房再建術の件数を調べたり、温存治療を希望している場合は、術前の薬物治療を積極的に行っているか、といったことが参考になります。

患者さんのなかには、自分にとって都合の良い診断を下す医師が現れるまで新しい医療機関を受診し続けることがあります。これをドクターショッピングといいます。

ドクターショッピングに陥ると、同じ検査を繰り返し受けることになったり、必要な治療のタイミングを逃すことになるなど、適切な治療を受けるうえでも、また、時間や費用の面からも、マイナスの要素が大きくなります。

大切なことは、信頼できる医師としっかり話し合ったうえで、納得して治療を受けること。セカンドオピニオンは、そのための手段であることを忘れないようにしましょう。

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