日本で1993年から2003年に行われた研究では、出産経験のない女性は、出産経験のある女性よりも、乳癌にかかる可能性が2.2倍高くなりました。閉経後の女性だけを対象に計算すると、出産経験のない女性は出産経験のある女性よりも乳癌にかかる可能性が3.4倍高くなりました。
また、初産年齢が高いと乳癌にかかる可能性が高くなると考えられています。日本で実施されたある研究では、初産年齢が25歳未満の女性に比べて、25-29歳では1.0倍、30-34歳では2.0倍、35歳以上では2.1倍、乳癌にかかりやすくなったという結果が報告されています。閉経後の女性だけを対象に計算すると、25-29歳では1.1倍、30-34歳では2.2倍、35歳以上では3.3倍と、閉経後でより初産年齢の影響が強く見られました。この傾向は日本のほかの研究においても同様でした。
その他にも、赤ちゃんに母乳を与えることで母親の乳癌発症の可能性が低くなることが考えられています。