乳癌発症リスクに関するリサーチ結果
「不妊治療」が乳癌発症リスクにどの程度関係するのか、医師への調査結果をまとめます。
不妊治療は「乳癌発症リスクを高める」48%の医師が回答
半数近くの医師が「不妊治療は乳癌発症リスクになる」と回答しています。コメントの中に複数見られた意見として、「不妊治療によりホルモンの分泌に影響を与えるため」という内容が見られました。「発症リスクを高める」と回答した理由と考えられます。
日本乳癌学会による「乳癌診療ガイドライン」では、不妊治療がリスク要因であるとは明記されていませんが、「ホルモン補充療法(プロゲステロン併用療法)の長期施行」はリスクとされており、ホルモンと乳癌との関係があると言えるでしょう。
調査概要
- 医療従事者専用サイトm3.com会員で乳癌診療を行っている医師
- 調査期間:2012年8月30日 - 2012年9月5日
- 有効回答者数:79
ガイドラインで明記されているその他のリスクは?
日本乳癌学会による「乳癌診療ガイドライン」では、以下の要因が乳癌発症リスクとして挙げられています。合わせてご参照ください。
乳癌の主なリスク要因
- 初経年齢が若い
- 初経から閉経までの期間が長い
- 高齢初産(または出産歴・授乳歴がない)
- 閉経後の肥満
- 良性の乳腺疾患になったことがある
- 家族(特に母姉妹)が乳癌になったことがある
- 出生時の体重が重い
- ホルモン補充療法(プロゲステロン併用療法)の長期施行
- 放射線の被曝
- 喫煙
- 夜間勤務
- アルコールの摂取量が多い など
参考:日本乳癌学会編「乳癌診療ガイドライン②疫学・診断編」2011年版
医師に調査(リサーチ)で紹介する調査結果につきましては、「医知恵」として特定の事実や行為を保証・推奨するものではありません。(利用規約に基づいたサイト利用をお願いいたします。)